はじめに
この記事はストリートファイター6の人気キャラクター「ジュリ」をイメージしたモデルとしてスズキが展示している通称「ジュリちゃんバイク」のバイク部分を、バイク知らない人向けにすごく簡単に説明したもの。
概要
正式名は “GSX-8R Tuned by JURI”。
制作したのはGSX-8Rの製造元でもあるスズキ株式会社。
グラフィックカスタムで、変更されているのは見た目だけ。
CAPCOM CUP 11, トリートファイターリーグ:ワールドチャンピオンシップ 2024, Evo Japan 2025といった格闘ゲームイベントのほか、大阪・東京・名古屋のモーターサイクルショーでも展示された。
非売品。 (めちゃくちゃ売れそうなのに)
スズキ
一般的には軽自動車で有名な自動車メーカー。 世界的にはバイクメーカーとしてのほうが有名。
GSX-8R
スズキのバイクのラインナップにあって、すべてを満たすミドルモデルとして売られているのがGSX-8R。 シリーズモデルとして他にGSX-8Sがある。
エンジンは775㎤の並列2気筒。ここが結構重要なポイントになっている。
2005年ころからだいたい600〜700ccくらいの並列2気筒エンジンモデルというのが増えてきた。 これはカワサキのER-6nというバイクが皮切りで、その前に各社500ccの並列2気筒のモデルを(主にヨーロッパ地域で)「ベーシックモデル」として販売していたのの置き換えになるもの。
この500ccモデルは結構雑に作られていた上に、ずっと更新もなかった。 だからこそすごく安くて、ベーシックモデルとしてこの上なくちょうどよかったという事情もあるんだけど、カワサキがついにその置き換えを行った。 しかも、ちゃんと新しい魅力的なバイクとして。
それまで、600ccや750ccのバイクというと並列4気筒やV型2気筒のバイクが普通だったところ、このER-6nを皮切りに「1000cc以下のミドルクラスは並列2気筒」という流れが出てくる。 ER-6nが出た当初は並列2気筒は本当に安物のエンジンみたいにみなされてきたけれど、現代ではもうむしろ並列2気筒まみれ。
とはいえミドルクラスの話で、全体的に排気量が大きくなってる現代においても1000ccクラスではなかなか見かけない。 その上で、775ccというGSX-8Rのエンジンは、並列2気筒エンジンとしては他社よりも大きい。 (例えば、ヤマハ発動機のMT-07は688cc。)
並列2気筒のミドルクラスモデルは日常寄りでややおとなしめに作られているのに対して、GSX-8Rは結構かっちりしたバイクで、走行性能も高い。
スズキにはこの上にGSX-S1000/GTというモデルがあるんだけども、GSX-S1000GTは明確な旅向けの「ツアラー」に仕立てられてるのに対し、GSX-8Rはもっとスポーツバイク寄り。 「旅バイクにもできるスポーツバイク」って感じ。
この塩梅の良さ、ほどよく余裕のある性能、気持ち良い走りから、複数台所有している人がGSX-8Rを買うとそれしか乗らなくなる、なんて話もある。
多くのライダーにとっての「ちょうど良い」を満たすいいバイク。 私も結構候補だった。
ジュリがGSX-8Rに乗るイメージはあんまりない。刺激は控えめで堅実な選択だから、ぽくないかなと思う。 でも、影響されて買っても後悔はしにくいバイクだとは思う。
乗るには大型二輪免許が必要。
ワールドツアーのあのバイク?
いいえ。
ワールドツアーに出てくるやつはヤマハかカワサキっぽい形をしているし、音も4気筒の音で全然違う。
現実に存在するバイクではないけど、一番近いのは多分旧モデルのNinja 1000。