はじめに
私はストリートファイター6をプレイするとき、Haute42のHAUTE PAD M13を使っている。
って話はChienomiのほうでしたことがある。
この頃はHaute42ってあまり知られてなくて、有名な人が使ってることもなかったから、ちょっとマニアックな中華デバイスとして紹介したんだけど、最近はHaute42のデバイス使っている人も増えて、ちょっと注目度高くなっているようだ。
なので、ちょっとこのレバーレスアケコンにフォーカスして話をしたいと思う。
デバイスの概要
デバイス構造的には、カスタムキーボードの一種だと考えていい。
Raspberry Pi Pico (GP2040-CE)を制御基板として使っていて、キースイッチにはキーボード向けのロープロファイルスイッチであるKahli Choc V2を使っている。
実はこれがあまり普通のキースイッチではなかったりするのだけど、このことは後述する。
HAUTE PADの中にはLEOBOG Graywood V4スイッチを採用しているものもあり、こっちはより普通のキーボードのキースイッチ(Cherry MX互換)になっている。
Mシリーズはアルミ筐体で、25.8mmの円形キーキャップを備えている。
ボタン間隔は詰め詰めではなく、一般的なレバレスに近いものだけど、左手部分のキーと右手部分のキーの間に空間がなく、他のキーと同じ間隔で配置されている。
筐体のサイズも、キー配置ができるサイズというだけで、一番外側のキーに少しだけ余裕をもたせた縁があるくらいのサイズ感になっている。
手前側はスラントになっていて、底面はアクリルに滑り止めがつけられた構造をしている。
押したボタンが分かる小さなモニターつき。
HAUTE PADの旧ラインナップで言うと
- M - アルミ筐体で無理のないコンパクト
- T - 25.6mmキーキャップで天板も広い
- S - 小型のボタンが詰め詰めに配置されたコンパクトタイプ
- G - Graywoodスイッチを使った詰め詰め配置コンパクトタイプ
- R - 20.6mmのボタンを使って、ボタンをやや詰め気味に配置しつつ、天板は少し広めにとってある
という感じ。 サイズ感とかの違いもあるので好みで選ぶ感じなんだけど、一応Mシリーズを頂点としていた。
あと、Uとかあったはずだけど、よくわからない。
参考までに、一般的なレバレスのボタンは24mmか30mm。 HAUTE PADは20.6mmと25.8mmの2種類のボタンになっていて、ちょっと特殊。
Haute42
Haute42、「はうて」って呼んでる人が多いけど、正しくは「おーと」。 でも私も「はうて」って呼んでる。
Haute42は中国のゲーミングデバイスメーカーなんだけど、最近Cosmoxというブランドを立ち上げて、HAUTE PADはCosmox行きになった。
で、ラインナップも刷新されて、
- X - モジュール式でカスタマイズできる
- M Ultra - Mより角のとれたボタンと広めの天板、トーナメントロック機能つき
- M Lite - 従来のSシリーズみたいなサイズ感のアルミ筐体
- M Plus - 従来のMの天板を少し広くしたもの
- U - 天板の間にシートを挟む形になり、お絵描きしやすくしたもの。ボタンは配置はRと同じ感じ
- T Pro - キースイッチが変わってボタンリムが追加された程度
- P - Kalih Shadow Huntingスイッチに静音フォームを組み合わせ、23.3mmと26.6mmのボタンを組み合わせたコンパクトタイプ
- R - キースイッチが変わってボタンリムが追加された程度
スイッチは基本的にKalih Customized Crystalになっている。
Xは3箇所がモジュール式になっていて交換できる。 標準ではKalih Salty Icecreamスイッチ(MX互換タイプ(MX Suite))とKalih Wind Engineスイッチ(ロープロファイル(LP Suite))の2タイプが販売されている。
3箇所ともこのMXとLPの2種類がモジュールになっていて、それ以外に左上部分はWASDのキーボードタイプ(Salty Icecreamスイッチ)、下部分はアナログスティックが2本生えたS3Dがある。 これらはオプションで、個別に購入する形だけど、標準で付属しているバッグの中に全種類収められるようになっている。
CrystalよりWind Engineスイッチのほうがレバレスには向いてそうなんだけど、Wind Engine使っているのは今のところXだけ。 Shadow HuntingのほうがWind Engineよりも新しくて、より明確にショートストロークになっているようだ。
Mのいいところとカスタマイズ
まずリニアスイッチがよかった。 音ゲーでも使うからっていうのもあるけど、一般的にレバレスとかだとマイクロスイッチとか使っていたりするものだけれども、私は普通にリニアキースイッチが欲しかった。
私は机置きスタイルなので、天板が広いやつは避けたくて、かといってボタンが狭いコンパクトタイプは嫌だった。 あと、私は手を浮かせてプレイするタイプなので、手前が広いのは単に遠くなるだけで邪魔。
もうこの時点で選択肢はHAUTE PAD Mしかなかったのだ。
余計なボタンがあると絶対押し間違えるという自信があったので、M13にした。 M16はAmazonでも買えたのだけど、M13はなかったからAliExpressで買った。
実のところこれは私の理想の思い描くデバイスにかなり近くて、もともと私はゲームセンターかなり行っていたものの、レバーが好きではなくて、上に入っちゃうという悩みがあった。また、ボタンの感触もあまり好きではなかった。 SFCではレバーも持っていたけど、パッドのほうが入力しやすいという結論でずっとパッドを使っていた。
それでSteamで買ったアークゲーもパッドでやっていたわけだけど、さすがにストリートファイター6をパッドでやるのはきつくて、当初キーボードでプレイすることを考えていた。
普段使っているキーボードだとなかなか難しいので40gfのHUNTSMAN TEを持ち出したりしたけど、右手移動左手攻撃に慣れないのと、どうしても押し間違えを発生させてしまうので、カーソルキーを左手に持ってきたカスタムキーボードを作るといいのではないか、と考えた。 この時点でレバーレスアケコンの存在は知っていたが、キーボード的なリニアスイッチとコンパクトな配列のものが好ましかったため、一般的なものは選択しづらかった。あと、めちゃくちゃ高かった。
その考えと全く一致するデバイスとして発見したのがHAUTE BOARDで、ちょうどいい配列を持つ12鍵盤キーボードであった。
実際にHAUTE BOARDを使っていくと、指がつまりすぎていて難しいと感じた。また、キーボードで右手操作では気にならなかったジャンプが結構難しい。 これをもうちょっとボタンを大きくして丸くしたものが欲しい。あと、ストロークを短くしたい。
これもまたカスタムキーボードで作ることを検討したものの、Haute42を検索したらすごくいい感じのものを見つけた、という流れだ。
M13の特徴は
- がっちりしたアルミ筐体
- 薄型でかなり軽量、けれど台置きで滑らない
- 25.6mmのボタンを余裕をもって配置し、余白が少なくてコンパクト
- ロープロファイル/ショートストロークのリニアキーボードスイッチのボタン
- 光る
- XInput, Direct Input, Switch, Keyboardの4種類の入力タイプをサポート
- WebベースのUIでピン配置も設定可能
といったところ。

カスタムとしては、ストリートファイター6をプレイしていて、ジャンプとインパクトが暴発しがちだったので、この2つをKalih Black Cloudスイッチに交換した。

ちょっと複雑な話になってくるけど、Kalih Choc V2って独特なロープロファイルスイッチで、ストロークは2.8mmあるから普通にロープロファイルスイッチくらいの感じなのだけど、普通のMXロープロファイルとは互換性がない。 で、ごく最近互換スイッチは劇的に増えたんだけど、従来はほんっっっっとに互換スイッチがなかった。POMスイッチで探せばあったりするんだけど、スイッチの選択肢がない、つまりカスタマイズする余地がない、という感じで。
この中でBlack CloudはOperation 45±10gf、押下げ55±10gfっていう仕様で、押下げ50gfのChoc V2 Redよりもほんの少しだけ重い。
ので暴発防止になるかなー、と思ったんだけど、効果を感じたことはない。
ただ、フィーリング自体は明確に違うし、音も違う。
今ならShadow Phantom(タクタイル)とかにしたらいいのかも。
もっとも特にその予定はない。そういうことするつもりなら、HAUTE PAD X買ったほうが良さそうだし。
ジャンプの暴発は食らってるときに押しちゃうクセを矯正したほうがいいし、インパクトの暴発はだいたいKしてから強P押すときにミスってるだけなので違う位置にあるボタンを使うように変えたほうがいい。 M13は余計なボタンがないので変更しようがないけど。
なんで「ストリートファイター6で」なのか
GGSTやGBVSは私は今でもパッドでやっている。
理由は、右の8ボタンのマッピングと操作が一致しなかったから。 あと、特にパッドで困ることもなかった。
ストリートファイター6に関しては、私はパッドで前前ができないので割と致命的だった。 あと、RT/LTを頻繁に押すのもきつい。
他のゲームだと、MUSE DASHやADOFAIをやるときにも使っている。
これから買うHaute42 Cosmox
HautePad X
一番間違いないのはHaute Pad X。
3つのモジュール構造になっていて、ロープロファイルスイッチとMX互換ショートストロークスイッチを選べる。
ロープロファイルスイッチはKalih Wind Engineスイッチで、恐らくKalih Choc系では今一番ベストな選択肢。 40±10gf、戻り15gf、フルトラベル2.8mm、プリトラブル1.2mmのリニアタイプ。
MX互換スイッチはKalih Salty Icecreamスイッチ。 こっちは40gfの結構一般的なものになってる。MX互換のホットスワップなのでカスタマイズしやすい。
これらはそれぞれLP Suite(ロープロファイル)、MX Suite(MX互換)と名前がついてる。 これらのモジュールは別途追加購入も可能。 本体には本体と 全部のモジュールが収納できるバッグが付属。
追加購入できるモジュールはG4WASDが、左上のWASDキー。 スイッチは不明だけど、恐らくはSalty Icecream?
Big Joystickは左上のレバー。なんとレバー化もできる。 4方向にKalihのキースイッチが仕込まれている構造で、Red/Wind Engine/Crystalが使用可能(Shadow Huntingは非対応)。 スプリングは0.7cmだけど、0.6cmと0.8cmがオプションで存在する。 スティック自体は分離式で、磁石でくっつくらしい。
左上の大きなポイントとして、LP/MX/G4WASDは角度に自由度があって、好みの傾きにできる。
右上はLPとMXだけ。 今のところ、キーボードタイプはない。
下はLP/MX/S3D/Fillingの4種類。 Fillingは単に埋める板。
S3Dは2つのジョイスティックがついてる。 位置的に操作しづらいから、有効活用するケースはちょっと想像できないかな。
すごく安いCosmoxにあってはお高めだけど、それでも3万円を切る価格なのでレバーレス全体からすれば安い。
HautePad M Ultra
Xみたいな変形機能はいらん!LPでいい! って人にはM Ultraがおすすめ。
キースイッチはCrystal。キーロックつき。 Plusと同様の大きめ。キャップが丸くなった。
小さめが好きな人にはM Liteもある。若干みちみちしてる。
HauteBoard B16
これはもうニッチすぎるデバイス。
左にWASD、右に8キー+2キー、下に1.75Uのキーが2つという異形のキーボード。
ただ、左は角度ついてるし、右はわかりやすい配列になっているため、キーボードとは別物。 「キーボードのコンポーネントで作ったレバーレス」と思ったほうがわかりやすい。
薬指・小指でも押しやすいので、何気にすごい強力なデバイス。 スイッチはSalty Icecream。
すごく安いのもポイント高い。
HautePad R16
普通のレバーレスに近くて、なおかつ安いものをお求めの人にはR16。1万円くらい。安い。
ボタン小さめな上にキーボードのスイッチを使っている構造だから、普通のレバーレスそのものをお求めの人には向かない。
HautePad E16 Mirrored
欲しい人には替えはきかない、左右反転バージョン。
LeShar選手のように右手移動左手攻撃が好みの人や、左利きの人には待望の製品かも。 左右反転はHautePad Xでもできない。
買うならどこで?
基本的にはAliExpressの公式ストア。
Amazonはバイヤーが仕入れたやつが売られている。 AliExpressよりだいぶ高いけど、どうしてもAmazonがいいって人はアリ。
ONEED-CosmoxGamingはHaute42の正規販売店らしいけど、確認はできていない。
Cielogamesは記載している情報が間違いまくっていて怖いので、私はナシかな。