序
Nijicoというのは
- Mirrorというエロゲーを出していた
- Mirror 2: Project Xという続編を非R18にした
- この事実を伏せた展開がユーザーの不興を買った
- 開発チームが倒産した
- このとき人々の悪意のせいだと批判し、自己正当化を図ったことから炎上した
っていう感じ。 なお、Nijicoはパブリッシャーの名前だけど、「Mirror 2 Project X」は開発元が「KAGAMI II WORKs」、「ノヴァステラ物語」はNova Studioとなっているけど、「開発チーム倒産」のリリースが両方に載っていることから、実態はひとつなんだろう。
これにより現在はストアから消えているタイトルなんだけど、結局このために「事実が抹消された」感じになっているので、これらのタイトルについて述べたいと思う。
私と作品
私は、Mirror 2とノヴァステラ島物語を購⼊しただけで放置している状態で倒産したので、騒動になっていることも知らなかったし、返金のチャンスも逃したという感じ。
なお、作品のライブラリからならストアページは今でも開けるし、プレイ自体は可能。
倒産のリリースでものすごい自分勝手な発言、自己弁護、ユーザーへの攻撃をしているのを見て非常に不快になった。
作品の概要
Mirror 2: Project Xは、ゲームとしてはマッチ3パズル。 3Dキャラクターを用いたストーリーが展開されるけれど、ストーリーは見ているだけなので、ゲームとしては本当にマッチ3パズルだけ。
ちょっとだけローグライク要素のある「チャレンジ」モードもある。
また、おまけ的な要素として、3Dキャラクターを操作して写真をとれるモードがある。
ノヴァステラ島物語は、同じような3Dキャラクターを用いた建築ゲーム。
作品の感想
Mirror 2に関してはゲーム部分がマッチ3パズルなので、楽しいとか以前の問題。
マッチ3パズルって基本的にはエロCG集をゲームとして販売するものに付属してくる作業パートであって、楽しむようなのものじゃない。 まぁ、Lovely Gamesのものほどストレスしかないってわけじゃないんだけど、それにしても別に楽しくない。
チャレンジモードも、相当上振れを引かないと「簡単」でもクリアできないので、運ゲーすぎて面白くない。
3Dモデルの評価は高いゲームなんだけど、個人的には「別に」って感じかな…… これは、キャラクターデザイン的な理由のほうが大きいかもしれない。
ストーリーも壮大に見せているけど抽象的で整合性が低く、幼稚に見える。 このライターが書いた小説があったら完走できる気がしない。 読者に対してなんの情報を与えるかってものすごく大事なことなんだけど。
写真を撮れるモードに関しては、ある程度の価値を見いだせる。 とはいえ、そもそも動き回れる空間がかなり狭くて、オブジェクトのインタラクションは基本的にない。 つまり、ポージングでうまいことオブジェクトと絡んでるように見せかける必要がある。
作品のメインビジュアルを張っている「アヴリル」はこのモードには不在。 追加する前に終わってしまったということなのかもしれないけど、唯一魅力を感じるデザインなのでがっかり感がなかなかすごい。
有料DLCにサウンドトラックがあり、これに関しては魅力がある。 基本的には声優ソング・キャラソン的なノリなので、個人的にはあまり好きではないのだけど、“Magic mirror -progressive changes-”はかなりしっかりロックしていて、非常に良いと思う。
サントラは今でも買える。 ただし、メタデータもジャケットデータも入っていないという、データ的には大変お粗末感あふれるものであるのに注意。
ゲームはUI/UX面も問題あり、非常に不親切でわかりにくい。
ノヴァステラ島物語については、
- 建築できるものが少ない
- 建築が超絶やりづらい (そもそもグリッチを使わないと建物にならない)
- 素材集めが恐ろしいほどめんどくさい
というゲーム。
自由人との交流という要素もあるけど、決まったことを喋るだけのカエルが相手なので、交流の意欲もわかない。
進行にはリアル時間も相当必要で、どこまで進めたところで建築はまともにできないので建築ゲーとしてもスローライフゲーとしてもまともにプレイできない。
以上を踏まえて、エロゲーに見せかけて実は違ったみたいな要素を除いたとしても、ゲームとしてあまりにも低品質であり、「ゲーム」を作る能力が欠けていたために高評価を得られるわけがなかった……という感じ。 そこにエロがあればエロだけで納得するユーザーは多くいたのだろうけれど、なんでこのクオリティでエロがなくてもやれると思ったのか、という感じ。
問題の本質はエロ云々というよりは、Steam上で「ゲーム」というものを軽んじたことから火の手が回ったのではないか、という気がしてくる。
プレイして苦痛というのは、ゲームとしてあまりにも致命的すぎるのだ。