Amazonの梱包がひどすぎて利用できない

2021-08-06

問題の発生

Amazonは最近、シュリンクもせず、ただ袋に全部入れて送る、ということが増えた。 というよりも、ほとんどの場合適切な梱包がなされていない。

以前、大きな箱に多くはない日用品が詰め込まれて送られてきたことがある。 ダンボール箱が破損した状態でガラガラいうのでいかにも心配な状態であったが、実際ファブリーズのボトルが凹んでいた。 中には1枚だけ紙が入っていたが、ダンボールの1/5も入っていない状態であるためなんの意味もなかった。

そして今回は、封筒にダンボール板を1枚入れ、ファブリーズ5個とCD2枚が入れられた状態で送られてきた。 そして、開封するとCDがケース割れとなっていたのである。

何が問題なのか

破損していたことは問題だが、それ自体は重大視するほどのことではない。 輸送事故というのは常に起こりうるもので、可能性は高くはないが、「絶対に破損しないようにせよ」というのはさすがに無理がある。

だが、Amazonの場合そのような問題ではない。 この話は「破損しないようにしても破損することはある」ということであって、「破損して当然の状態にして良い」ということではないからだ。

大きな封筒にダンボールを1枚入れれば中に空間ができる。 実際、ファブリーズがごろごろ転がるような状態である。 その中に割れ物であるCDを入れれば割れるに決まっている、というくらいのリスクである。 ファブリーズ5個は1850mlあり、1.5kgを越える。それがCDに衝突を繰り返せば割れることは誰でも想像できることだ。

Amazonは最近は割れ物や精密機器でもこの有様で、送られてくるものの半分くらいは箱潰れの状態となっている。 ちなみに、CDケースというのは実際にはかなり丈夫なものであり、普通郵便で送られてきたりすることもあるが、紙は重量があるため、運搬中したのほうになっているとかなりの重量が上に乗っているはずだが、破損することはかなり稀だ。 90年代は一部かなり割れやすいケースが使われていたこともあったが(ヒンジ部が一発で割れるようなものだった)、今のCDケースが割れるというのは相当なことだ。

この問題は単純に「破損していた」「破損率が高い」という問題でなく、

  • 消費者が不利益を被ったりすることを避けようという意識がない
  • 商品の取り扱いが雑である

という2つの問題がある。

例えばPCパーツをPCショップで買うとする。 ArkでもツクモでもドスパラでもBUYMOREでもいいのだが、これらのショップの人は当然、PCパーツの価値を知っているし、PCパーツに価値があると思っている。だから、わざと破損するような梱包をしたりは決してしないだろうし、破損を免れないような雑な扱いを、しかも客に発送する商品でやったら怒りを感じすらするだろう。

これは、商品に対する愛情であると言えるだろう。もしアイテムが好ましからざるものであれば商品であっても雑な扱いをするかもしれない。

では、幅広く無数の商品を取り扱うような大型小売店としてはどうだろう。 確かにひとつひとつの商品に思い入れはないだろう。しかし、多数の商品を扱う以上、商品の価値、そして商品がどのような意味を持つかということは理解しているはずだ。 その商品が届くのが今や遅しと待っているかもしれないし、楽しみすぎて眠れなかったかもしれない。誰かへの贈り物かもしれない。そこには様々な思いが詰まっている可能性があるのだ。だから当然商品は丁重に取り扱うだろう。

そう考えていくと、「破損して当然」という梱包をするというのは余程のことである。 ましてCDというのは(AmazonはDL版も販売しているということも考えるとなおのこと)形として大切にしたいという思いとともに購入されるものだというのは容易に考えられるから、よりとんでもないことなのだ。

Amazonの履歴

前提の話だが、私はAmazonが好きで、買い物するならなるべくAmazonだった。 近所のスーパーとドラッグストア以外ではほぼAmazonでしか買い物していないというレベルで、多少高くてもAmazonを選ぶくらいだ。

それほどまでにAmazonを選ぶ理由の2番目が、「梱包」であった。

私がAmazonを使い始めた頃は常に適切なサイズの箱で、様々な緩衝材を用いて送られてきていた。まだ佐川急便が取り扱っていた頃である。

そのあと、箱の種類が少なくなり、過剰に大きい箱に大量の緩衝材を詰めて送られるようになってきた。 主にヤマト運輸が取り扱っている頃である。

その後、緩衝材が十分でなかったり、内容物に対して箱のサイズがまちまちになったりするようになった。 「デリバリープロバイダ」が使われるようになった頃である。

そして、ボール紙の封筒や、中国でよく使われるプラ封筒に雑に入れて緩衝材もなしに送られてくるようになった。 置き配が始まった頃である。

このように、梱包と配送はどんどん悪化していることがわかる。 以前は箱に「配送についてご意見をお寄せください」とQRコードが書かれていたが、現在はそんなものはない。

そして今や配達方法(置き配など)の指定はよく無視されるし、精密機器や割れ物に対する扱いは何もない(配慮も一切しない)し、Amazonから送られてくるものは破損しているのが普通になった。

私は別にサクラレビューは気にならないが、商品の取り扱いに問題がある、というのはさすがに買い物ができない。 電子部品などであれば、到着したそのときには動作しても、雑な取り扱いによってダメージを受けている可能性もある。

雑な梱包がなされるようになってから懸念はしていたが、それでもAmazonを使い続けていた。 だが、商品破損があったときからはそうではない。商品破損があったときには、緩衝材が用いられていないというだけでなく、シュリンクも行わず、明らかに破損して当然の状態で送られてきており、箱がボロボロでも構わずであったことからさすがにとなった。

それ以降、可能な限りAmazonを避けるようになったが、ヨドバシの購入履歴を見ればそれがいつかはすぐ分かる。 おおよそヨドバシ、Ark、ツクモ、サウンドハウスで購入している。

Amazonは崩壊の帝国の道を歩んでいるように見えるが、まともに戻る日は果たしてくるのだろうか。